非圧縮映像のライブ転送を実現する200Gリンク
PacketLight Networks は、非圧縮のフル解像度8K映像による超高精細な立体映像の伝送に成功しました。
PacketLight Networks は、非圧縮のフル解像度8K映像による超高精細な立体映像の伝送に成功しました。
さっぽろ雪まつりや野球場の観客に、フル解像度の8Kライブ映像を無圧縮で長距離伝送。
ソリューション
PacketLight のソリューションは、PL-2000M 200G DWDM Single 波長コヒーレント マックスポンダを使用して、4つの地域のデータセンター間に2×200Gリンクを構築するために導入されました。
成功例
フル解像度の8K映像を圧縮せずにリモート伝送することに成功し、放送業界向けの独立した光ファイバWDM/OTNネットワークとその高帯域アプリケーションの必要性を訴えました。
バックグラウンド
PacketLightは、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)統合テストベッド研究開発推進センターが中心となって実施した動画配信の国際実験に参加しました。
この実験は、NICTの主催のもと、企業、大学、研究機関などが最新の技術を実験するという共通の目的で参加しました。参加機関は、自社の機器、製品、ソフトウェアなどを持ち寄り、設計段階から深く関わりました。2020年1月からは、参加団体のメンバーが各会場場所で実験システムの構築・解体作業を行いました。実践的な導入・運用を通じて、研究者・技術者・学生の間で技術的な知見を共有する貴重な場となりました。
今回の実験は、札幌、東京、大阪、沖縄など複数の場所で、NICTと57の国際的な産学官機関がそれぞれの技術、エンジニアチーム、機器を持ち寄り、全国規模で行われました。
近年、8K映像技術の開発は、より高付加価値なものへと軸足を移しています。かつては、ボトルネックにならないように、映像の質を下げる必要がありましたが、現在では高品質な映像が必須であることは広く理解されており、放送業界では、映像コンテンツをオフロードし、非圧縮の高品質な映像を伝送できるようにするために、別途、光ファイバのWDM/OTNネットワークを構築する必要があります。
今回の実験ではフル解像度の8K映像を無圧縮で遠隔伝送し、3D映像の再生を大画面で観客に映し出すことに成功。8K映像は、ハイビジョン映像の16倍の空間解像度(7680×4320)を持ち、今回の実験で使用したフル解像度8K映像は、従来のデュアルグリーンシステム(8K-DG)に置き換えて使用しました。
さっぽろ雪まつりの実証会場での非圧縮8K IP映像のレートは、3Gbpsのオーバーヘッドを含めて51Gbpsでした。これにより、ファイバーの容量を活用・最大化しながらエラーフリーで伝送するための大容量WDM/OTNリンクの必要性が高まりました。
ソリューション
4つの地域のデータセンター間に、PacketLight PL-2000M 200G capacity per 単一波長 マックスポンダを用いた2本の100Gbps回線を展開。
NICTの超高速研究開発ネットワーク「JGN」のテストベッドと、国立情報学研究所が整備・運用する学術情報ネットワーク「SINET5」との間で、札幌-大阪間に独立した2本の100Gbps回線を接続。これにより、超高精細な立体映像の再現が可能となりました。また、各拠点での公開デモンストレーションは、地域ネットワークと連携して行われ、PacketLight社が「PL-2000M 単波長ミューポンダー」を用いて2本の200G回線を接続しました。
成功例
JGN超高速R&Dネットワークのテストベッド上で、「さっぽろ雪まつり」や「プロ野球キャンプ」の映像配信実験を行いました。グランフロント大阪の「ザ・ラボ」で、8K超高精細立体映像と大型プロジェクターを使った8K映像伝送の公開デモを行いました。また、沖縄県名護市、札幌市のHTB(北海道テレビ)本社でも8K映像を公開しました。
映像は、今日のファイバーネットワークにおける帯域サービスの主な例の一つであり、世界的な長距離伝送の増加で、これまでにない高品質の放送が行われています。今回のNICTの実験では、放送業界やNetflix、AppleやAmazonの放送への台頭などにより、今後のファイバーネットワークにおける高帯域需要が避けられないことがわかりました。
Map of the Network